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たけのこの里が商標登録!商標出願で拒絶されても諦めないで!

 商標と聞くと、商品につける文字やロゴマークを思い浮かべる方が多いかと思います。実は、文字やロゴマークの他、商品の包装、形状等も、立体的な形状として商標登録の対象になります。

 チョコレート菓子ユーザー間で激しく行われてきた「きのこたけのこ戦争」で有名な明治のお菓子「きのこの山」と「たけのこの里」は、「きのこの山」、「たけのこの里」といった名称の他、立体的形状についても商標登録されています。

 たけのこの里の立体形状は、2021年7月21日に登録されたばかりの新しい商標です。

 商品の形状等にかかる立体的形状は、商標登録をすることができると説明したものの、文字やロゴマークの商標に比べて登録難易度がかなり高いです。立体的形状に対して商標登録がなされると、その立体的形状を半永久的に独占使用できるという強力な権利となってしまうことを考えると当然と言えます。実際、たけのこの里の立体形状にかかる商標登録出願は、特許庁から拒絶理由(登録できないとの通知)を通知され、これに対する面接審査及び意見書の提出を経て登録になっています。

 立体的形状の商標登録について

 立体的形状は、商品が通常有する特徴等に該当する場合、商標登録を受けることはできません。たけのこの里の商標登録出願は、たけのこの里の立体的形状が、チョコレート菓子であれば、通常有する形状であると特許庁で判断され、拒絶理由が通知されました。
 商品が通常有する形状について商標登録をすることができないのは、①その形状をみただけでどこの会社の商品であるかが消費者に認識されにくく、②その商品にとって当たり前の形状の独占を認めるべきではないという理由からです。

 たけのこの里の立体的形状に関しても、特許庁の審査で、チョコレート菓子が通常有する形状であると判断されているため、上記原則から考えると本来的には商標登録を受けることができません。
 もっとも、たけのこの里は、全国的な認知度を誇る著名なチョコレート菓子です。そのため、たけのこの里の立体形状をみた消費者は、その商品がチョコレート菓子のたけのこの里であって、明治の商品であることを認識できると考えられます。たけのこの里の立体的形状は、前述した特許庁の拒絶理由通知に対して、たけのこの里の著名性を証明する様々な書面(認知度アンケート、販売数量等)を提出し、見事特許庁の判断が覆り、商標登録されました。なお、きのこの山についても、同様のロジックで登録査定を受けているそうです。

 たけのこの里の他、登録された著名な立体的形状としては、ペコちゃん人形、ケンタッキーのカーネルサンダース人形、コカ・コーラの瓶ボトル等があります。いずれも、誰もが知っている著名な形状ですね。立体的形状に関しては、著名性がない限り商標登録を受けることが難しく、中小企業等が知的財産権でおさえる場合は、意匠登録出願をおススメします。

 特許庁からの拒絶理由通知は覆すことができます

 商標登録は、登録可能性についてある程度予測できるものの、出願すれば必ず登録されるわけではなく、拒絶理由通知を発せられることもあります。しかし、拒絶理由通知を受け取ったとしても、それを受け取った際の反論内容を出願前から考えておき、常にリスクに対して備えておくことで、いざ、拒絶理由通知を受け取ったときに冷静に対処し、登録査定に導くことは可能です。

 弊所でも、お客様に対して拒絶のリスク及び拒絶された場合の反論内容を説明し、拒絶された場合に、出願前に構築した反論内容を記載した意見書を特許庁に提出することで、登録を受けたケースが多々存在します。商標登録出願は、弁理士に依頼することで、金額以上のメリットが得られることを実感できると思います。